木目込み人形

木目込み人形(きめこみ人形、木目込み雛人形)

木目込み人形は、ころんと丸いフォルムが愛らしい雛人形です。作者の独創性があらわれ、おしゃれで可愛いと人気を呼んでいます。一般的な雛人形よりお顔が丸く可愛らしいものが多いのも特徴です。
また、着物の型くずれの心配がなく、飾り付けの面倒もありません。

最近では、マンション暮らしの方や飾るスペースが限られる方にも、場所を取らず、お部屋の雰囲気にも合いやすいと大変人気となっております。

個性豊かな木目込み人形の魅力をお楽しみください。

木目込み人形

木目込み人形とは?

木目込み人形とは、桐糊を固めたボディに溝を掘り、そこに、金襴や友禅などの布地をヘラで入れ込んで(木目込んで)着せ付けていくお人形のことです。1740年頃、京都の上賀茂神社の奉納箱(祭事用柳箪)を作った職人が、その残片で木目込人形を作ったのが始まりとされ、300年近い歴史を持つ、伝統ある人形です。

木目込み(きめこみ)雛人形が出来るまで

原型作り

1.原型作り

木目込み人形の原型は粘土で作ります。木わくの中に原型を入れ、樹脂などを流し込み、人形の型を取ります。この型を「かま」と言います。「かま」は、原型の前半分と後ろ半分の二つを作ります。

かま詰め

2.かま詰め

「桐粉」に「しょうふ糊」を混ぜて作った「桐塑」を「かま」の中に詰め、ボディを作ります。前と後のかまに桐塑を詰め、前後を合わせ、一本にします。

ぬき

3.ぬき

押さえつけた「かま」を上から軽くたたくと、上半分の「かま」がはずれます。はみ出した部分を竹べらなどで取り除いた後、下のかまを横にし、ボディを取り出します。

ぬき

4.木地ごしらえ

よく乾燥した後、ボディにできる凹凸やひび割れは、竹べらを使い桐塑で補整したり、やすりでキレイに補修したりし、完全なボディに仕上げます。

胡粉塗り

5.胡粉塗り

貝殻を焼いて作った白色の顔料(胡粉)をにかわで溶かし、ボディに塗ります。これは筋を彫りやすくするためです。さらに、ボディの生地を引き締め、くずれやすさを防ぎます。

筋彫り

6.筋彫り

胡粉が乾いたら、筋彫り(布を木目込んでいくための溝作り)をします。仕上がりの良し悪しに大変影響する作業のため、彫刻刀を使い丁寧に彫ります。

木目込み

7.木目込み

溝に糊を入れ、布地(型紙に合わせて切ったもの)を目打ちや木目込みべらを使い、しっかりと木目込みます。

面相書き

8.面相書き

面相とは、人形の顔形のこと。この顔形を書くことを面相書きといいます。人形の顔は、商品の価値や個性を決める大事な部分。大変重要な作業になるため、丁寧に慎重に面相書きがを行います。

仕上げ

9.仕上げ

ボディに頭や手を取り付け、髪の毛をブラシで整えます。全体をながめて不出来な部分が無いかを細かく確認して仕上げます。

木目込み人形 Q&A

木目込み人形に関するよくあるご質問を紹介いたします。

収納に困りませんか?
木目込み人形の多くは手のひらサイズ。コンパクトに収まり、収納スペースがあまりない方にもおすすめです。
木目込み人形の特徴を教えてください。
愛らしいお顔が特徴で、独特の芸術性や作家の個性があります。また、形くずれの心配がなく、飾りつけも簡単です。
どこに飾れば良いでしょうか?
飾り棚などに収まるサイズなので、ちょっとしたスペースに飾っていただければOKです。台になるものを用意し、その上に赤い毛氈を敷いて飾るとお雛様が引き立ちます。

わからない事・ご不明な点がございましたら、お近くの各店舗にてお気軽にお問い合わせください。